「ロボアドバイザーって言葉は嫌いだ!」アメリカ最大のロボアドWealthfrontのCEO Adamを囲んでのシリコンバレー Fintech Meetup レポート
こんにちは、アルパカCEOの横川です。今晩サンフランシスコ市内のコワーキングスペースであるRUNWAYで開催された、ロボアドバイザーについてのミートアップに行ってきました。
アメリカ最大のロボアドバイザーであるWealthfrontのCEOであるAdam Nashが話すということで、行ってまいりました。因みに、AdamはWealthfrontの創業者ではなくて、もともとWealthfrontの初期のユーザーでありその後に入社するに至ったようです。その前は、ebayやLinkedInなどの大手テック企業で働いていました。
Adamの話は、Wealthfrontの事業の具体的な内容から、ロボアドバイザーや資産運用業界全体の話まで、多岐にわたりました。質疑応答の時間帯には、ロボアドバイザーの顧客獲得コストと収益モデルが成り立たないのではないのか、という風なつっかかるような質問をする人もいるなど、色々な意味で注目されている事業形態であると改めて感じました。
以下に、僕の理解力の範囲で内容をまとめさせていただきました。
今日のFintechブームのタイミングは別に偶然ではなくて理由がある
Baby Boomer世代が20代後半から30代であったのが1970、80年代で、そのときに今の大手の格安個人証券であるCharlesSchwabたちが設立された。今日の最大人口層であるMillennials世代が20代後半から30代なのが、まさに今現在。だから、新しい金融サービスが出てくるタイミングなんだ。
一度売り上げを作ってしまうとそれを切ることは本当に難しい
大手金融機関が、持っている既存顧客からの売り上げを切って、スタートアップがフォーカスしているような異なる顧客層に行くのは、組織上簡単ではない。既存顧客からの売り上げを増やしたり、同じやり方で売り上げを、数字として少しずつでも増やしていくのが自然。CharlesSchwabもロボアドバイザーを行ったけど、そして莫大なマーケティング費用をかけたけど、蓋をあけたら既存顧客がそのロボアドバイザーに流れたっていうのがほとんどだった。
提供されている価値に見合わない売り上げはなくなっていく
ロボアドバイザーによって手数料がもっと削られて売り上げが小さくなって業界として縮むのではなくて、今提供されている価値に見合わない売り上げがあるのならばそれは無くなるだろう。Wealthfrontとしては、価値の提供にフォーカスしている。それによって、サービスを使い続けてくれるし、実際に経済的にユーザーのプラスになるし、ユーザーが友達に自分たちのサービスについて語ってくれるはず。
お金を扱うサービスはとにかく信頼が大切
重要なのは信頼"trust service"。常に重要と思っているのは、透明性を保つこと、説明すること、そして自動化すること。ちゃんと説明して、こういうことを自動化するよということを伝えた上で、ユーザーが同意した上で、面倒臭いことを自動化してあげることが大切。結局人間は感情的だしランダムに動くので、自動化してあげることの重要性は高い。
Fintechをやるにあたってナイーブになるな、ビジネスをするんだ
Fintechビジネスをやるにあたって、ナイーブになるな。Millennialsという言葉があっても、新たな考え方をもった層がでてきているのかもしれないが、新しい異なる人間(different species)が生まれてるわけではない。今までに存在するインセンティブの考え方はこれからも存在するし、それが自然。
ebayでの経験でWealthfrontで意識してること
ebayで働いていた経験として、もともと1990年代のebayにおいて商品を画像を表示するためにユーザーから手数料をとっていたことがあって、それが100億円単位の売り上げであった。今考えるとありえない話だけど、その売り上げを切ることは本当に大変だった。また、Wealthfrontとして、e-commerceのようにpaid conversionがほとんどだ、みたいなことにしないように頑張っている。
B2Cに特化しているのはWealthfrontだけ
Wealthfrontは、B2Cで直接エンドユーザーにサービスを提供するビジネスに特化している唯一のロボアドバイザーだ。Financial engineを提供するB2B2Cモデルは昔からあったと思うが、自分たちは直接エンドユーザーに提供することに価値があり、それを追及していく。エンドユーザーに価値を提供し続ける。そういった意味でも、2015年にユーザーたちが平均320bps(3.2%)をtax-loss-harvestingで保全できたという、見える経済的価値を提供できているのは本当に嬉しい。また、学費向けの資金を保全するための529プランのサービスもリリースしたり、とにかくユーザーへの価値提供ができるサービスを開発し続ける。
ロボアドバイザーって言葉は嫌いだ!
自分たちの会社では、ちゃんと生身の人間たちがサービスを作って頑張ってるんだぜ、だからロボじゃない!! ということでした。
Alpaca、世界最大級のスタートアップピッチイベントStartup World Cupの本戦出場をかけて日本地区予選に出場決定!
Alpacaは2016年9月21日(水)に東京国際フォーラムで行われる、世界最大級のスタートアップピッチコンテスト「Startup World Cup」の日本地区予選に出場します。
Fenox Venture Capital主催で開催される本イベントは、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、オーストラリア、そしてアメリカで地区予選が行われ、各大会のファイナリストが2017年3月24日(金)にシリコンバレーで行われるグランドフィナーレで、優勝賞金約1億円(の投資)をかけて競い合うという世界最大級のスタートアップピッチイベントです。
AlpacaはAlpaca Algo(アルパカアルゴ)の先進的な投資アルゴリズム設計などが評価され、日本地区予選出場10組のスタートアップの1組として選出されました。
本イベントは堀江貴文氏をはじめ、業界著名人8名によって日本代表が選出される予定ですが、ツイートをすることで応援していただくことができます!
文章内に@SWC2017 #Startupworldcup #Alpacaと入れTwitterで投稿をお願いします!皆さんのツイートがマーケティングポイントとして評価されます。応援どうぞよろしくお願いします!
「Startup World Cup」
日時:2016年9月21日(水) 18:00〜20:30
場所:東京国際フォーラム
主催:Fenox Venture Capital
パートナー:アドテック東京
詳細はアドテック東京(http://www.adtech-tokyo.com/ja/)と「Startup World Cup」(http://www.startupworldcup.io/)の公式ウェブサイトをご覧ください。
また、本イベントでは、各スタートアップのプレゼンに加え、Fenox Venture Capitalの共同代表パートナー兼CEOであるアニス・ウッザマン氏と堀江貴文氏によるトークセッションが予定されています。
イベントの参加にはチケットが必要ですので、ご興味のある方はこちら(http://www.adtech-tokyo.com/ja/pricing/)をご覧ください。
現在、サッカーのワールドカップアジア最終予選の真っ最中ですが、Alpacaもこの地区予選を勝ち抜き、世界の舞台で戦いたいと考えています。応援どうぞよろしくお願いします!
累計投資アルゴリズム数は一万個に到達!Alpacaの投資アルゴリズム設計サービス「キャピタリコ」が「アルパカアルゴ」として大幅バージョンアップ
Alpaca、ディープラーニングで投資アルゴリズムを設計できるWebサービス「Capitalico(キャピタリコ)」を「AlpacaAlgo(アルパカアルゴ)」として大幅バージョンアップ
AlpacaDB, Inc.(所在地:米カリフォルニア州サンマテオ、CEO:横川 毅、以下「Alpaca」)は、本日、これまで提供していたディープラーニングで投資アルゴリズムを作成できるWebサービス「Capitalico(キャピタリコ)」のアルゴリズム設計に関する機能を大幅に強化し、「AlpacaAlgo(アルパカアルゴ)」(URL: [https://www.capitalico.com (https://www.capitalico.com) )として大幅にバージョンアップしました。また、2016年3月のリリース以降6ヶ月間で、本サービスで作成されたアルゴリズムの累計が一万個に到達しました。
図:アルパカアルゴの新設計の投資アルゴリズムデザイン画面
アルパカアルゴは、これまでのキャピタリコと同じようにディープラーニングを利用してチャートパターンを認識するAIを作成し、それを投資アルゴリズムとして利用することで、ユーザーのトレードアイデアをそのまま投資アルゴリズムにすることができるウェブサービスです。アルパカアルゴはそれらの先進的な機能を維持したまま、新たに以下の三つの特徴を備えたサービスとなりました。
- 新設計のディープラーニングを投入し、学習時間を従来の10分から15秒程度に短縮
- 人間がAIを設計するための中核となる「バージョン管理機能」を追加
- ポートフォリオ機能で様々なアルゴリズムを組み合わせることで、ポートフォリオ全体としての利益を追求可能に
新設計のディープラーニングを投入し、学習時間を従来の10分から15秒程度に短縮
従来のキャピタリコでは、ユーザーがトレードアイデアを表現するパターンをチャート上から選択してアルゴリズムの作成を行った際、ディープラーニングの学習が開始されてから利用可能となるまでに約10分程度の時間がかかっていました。一回の試行で10分が必要となると、新しいパターンを追加したり、設定を変更したりして、利益を追求する試行錯誤を気軽に行うことができませんでした。
アルパカアルゴでは、これまで利用していたディープラーニング・エンジンの設計を大幅に見直したことで従来の約50倍のスピードを達成し、ディープラーニングの学習からエグジット戦略の最適化、バックテストまでの全プロセスを15秒程度で完了できるようになりました。
Alpacaは、アルパカアルゴのユーザーが気軽にAIを改良して、様々な試行錯誤を行い利益を追求するプロセスこそが、Alpacaの目標である「AIがプロフェッショナルをエンパワーメントすること」、そのものであると考えており、今回のディープラーニング・エンジンの改良でそれを達成することを期待しています。
人間がAIを設計するための中核となる「バージョン管理機能」を追加
アルパカアルゴでは、ユーザーが様々な試行錯誤を行ってトレードアイデアを利益がでる投資アルゴリズムにするための、様々な機能を備えています。そのプロセスを支える中核となるものが、新たにサポートされたバージョン管理機能、「アルゴリズムをひとつ前の状態に戻す」ボタンです。
アイデアとしては極めて単純なものです。自分の投資アルゴリズムを改善するために、ユーザーは、選択するチャートのパターンを変更したり、パラメータを変更したりなど様々な試行錯誤を行います。しかし、ディープラーニングを利用してAIがどのように学習するか、どのようなチャートパターンが利益に繋がるかを発見することは簡単ではありません。
であれば、何かの操作を行った結果アルゴリズムのパフォーマンスが悪くなったときに、すぐに操作を取り消すことができることが重要と考え、「1つ前に戻る」ボタンをサポートしました。Alpacaは、今回の「バージョン管理機能」の追加により、利益のでるアルゴリズムを設計するための試行錯誤のプロセスが改善されると考えています。
ポートフォリオ機能で様々なアルゴリズムを組み合わせることで、ポートフォリオ全体としての利益を追求可能に
新たにポートフォリオ機能を追加することで、複数のアルゴリズムを組み合わせた上での、ポートフォリオ全体のパフォーマンスを改善していくことが可能になりました。
バックテストで利益が出るアルゴリズムであったとしても、それがライブのマーケットに対しても利益を出せるものであるかは分かりません。アルパカアルゴのポートフォリオ機能は、ライブのマーケットにおけるデモトレード環境をユーザーに提供する機能です。ユーザーは、作成したアルゴリズムをライブのマーケットに対して走らせることで、の実際のパフォーマンスを確認することができます。
本ポートフォリオ機能におけるもう一つの重要な要素は、複数個の様々な特性を持つアルゴリズムを組み合わせて、一つのポートフォリオとして走らせるものです。また、ユーザーは、ポートフォリオを複数個作ることができますので、色々な試行錯誤が可能です。Alpacaは、複数のアルゴリズムを組み合わせることで、単一のアルゴリズムのパフォーマンスを総合的に改善できる可能性があると考えています。
最後に
「アルパカアルゴ」(URL: https://www.capitalico.com/ )は、今回のバージョンアップで、AIを活用して投資アルゴリズムを設計できる最先端のプラットフォームになったと考えています。ぜひ、アルパカアルゴをお試しください。
AlpacaDB, Inc. について
- 設立日:2015年2月18日
- CEO:横川 毅
- 所在地:55 East Third Avenue, San Mateo, CA 94401 USA
- 事業内容:AIとビッグデータ技術を活用した金融プロダクトの開発
- 会社情報:http://www.alpaca.ai/
- リリースに関する問い合わせ先:info@alpacadb.com