Deep Learningによる画像認識を可能にする最も簡単なWebプラットフォーム「Labellio」のリリースのお知らせ
本日6/30にAlpaca(http://www.alpaca.ai/, blog: http://blog-jp.alpaca.ai/)はDeep Learningによる画像認識を可能にする最も簡単なWebプラットフォーム「Labellio(ラベリオ)」(URL: https://www.labell.io/ja/)をリリースしました。
- リンク: Labellio
ロゴ
代表画面
モデル一覧ページ
ラベル付けページ
モデル構築ページ
背景
近年の機械学習関連技術の発達により、Deep Learningを用いた画像の認識精度は人間に迫るレベルに達しました。しかし、そのソフトウェアとGPUを用いた計算環境のセットアップ、画像の管理、作成されたモデルのプロダクトへの有効利用と、実際に画像認識を行う上での課題はたくさんあります。
Labellioはそのようなソフトウェア、計算環境、有効利用などの煩雑な問題を全て解決し、実際に画像認識を行いたい人が、画像認識機能の構築だけに集中できるWebサービスです。Labellioを利用することで本当にだれでも自分だけの画像認識機能を設計できます。
Alpacaは、Labellioを通して、今後急激に実用場面が増えてくるであろうDeep Learningを用いた画像認識の技術に、できるだけ多くの人にふれてもらいたいと思っています。それによって、多くの人に、現状では未だ発見されていない様々な用途に対する画像認識技術にトライしてもらうべく、現段階におきましては無料にてLabellioをリリースします。
強調したい3つのポイント
- 画像認識を行うための余計なツール、サーバの準備が一切不要となります。ただ、認識モデルの元になる画像をあつめれば、Labellioは画像認識モデルを高速に作成します。
- 画像認識の作成のみに特化した、シンプルでわかりやすいワークフローを提供しています。
- 作成したモデルは商用利用していただいてもかまいません。また、その利用方法もオープンソースで提供しており、すぐにあなたのプロダクトにくみこむことができます。
どんなプロダクトなのか
「Labellio」は画像認識機能を従来のどのような手法と比較しても簡単にデザインできるサービスです。従来はエンジニアが何日もかけておこなっていた画像認識機能の実装・調整・検証作業をだれでも簡単に行うことが可能になります。
画像認識を行う上で、一番大変なポイントは、その人工知能の学習アルゴリズムのセットアップと、その学習アルゴリズムに与えるデータの準備でした。「Labellio」はこの2つの問題を解決しています。
まず「人工知能の学習アルゴリズムのセットアップ」は、クラウドに実装された高速なGPUを備えたサーバに、Alpacaがチューニングしたアルゴリズムをあらかじめセットアップすることで解決しています。大変な環境構築作業や、煩雑なアルゴリズムの設定を行う必要はありません。
次に「学習アルゴリズムに与えるデータの準備」です。この学習用データを用意する作業は、手間のかかる非常に面倒な作業でした。「Labellio」はこの用意する作業を「ラベル」を付けるというワークフローとして再定義しました。さらに、この「ラベル」を付けている最中から「Labellio」は学習を開始し、ラベルをつけながら、この画像にはどのラベルがつきそうかをあらかじめ予測する、人工知能のサポート機能が組み込まれています。この部分を動画として撮影してみましたので、参考に御覧ください。
この2つのポイントにより、本当にだれでも画像さえあれば、画像認識機能のデザインをすることが可能になっています。
どのように活用して欲しいのか
これまで画像認識を利用したかったけど、敷居が高すぎて手が出なかった人が最初のユーザーになってくれると考えています。また、他の手法で画像認識を試していたが、これまでの手法とDeep Learningを用いた画像認識モデルを比較する最初の一歩として、手軽で非常に優れているだろうと考えています。
思いつく限りでも下記のようなことが可能です。
- シーン解析用途: Google Photosのように画像に「クリスマス」「野球」などのようなタグをつける
- 似ている顔認識: 他の人の顔写真から一番似ている歴史上の人物を推定する
- 定点カメラの状態検知: 定点カメラの写真から、雨が降っている・雪が降っているなどを推定する
- プロモーション用途: SNSからアップロードさせる大量の画像の中で、スポンサー様から指定されたプロダクトが写っているものにタグをつける
また、そもそもこんなことが画像認識でできるのか、という検証を行う場合、これまではエンジニアが画像認識環境をセットアップして、サーバを用意して、時には自分で画像を集め、様々な作業が必要でしたが、Labellioは検証環境としては本当にデータを渡してラベルをつけるだけなので、エンジニアの力を借りずに思いついた人がそのまま検証を行うことが可能です。
ただ、もちろん、用途は上記だけではないです。正直、プロダクトを作成した僕らもこのサービスで何を生み出すことができるのかわかっていません。画像認識をこれほど簡単にデザインできるプロダクトはこれまで存在しなかったので、これまで一部の人しかできなかったことが、だれでも利用できるようになったことで、たくさんの「新しい用途」が見つかるのではないかと思っています。
ぜひ、自分なりの画像認識の活用方法を見つけたらTwitterでハッシュタグ#labellioをつけてつぶやいてください。
作成した画像認識モデルの活用方法
[修正: 6/30 モデル名の間違いを修正しました] 画像認識モデルは画像認識ソフトウェアcaffeのコミュニティが利用制限なしで公開している”BVLC CaffeNet Model”(https://github.com/BVLC/caffe/tree/master/models/bvlc_reference_caffenet)をベースにしています。
作成したモデルはLabellio上でダウンロード可能となっており、画像認識ソフトウェアcaffe(https://github.com/BVLC/caffe)で読み込むことが可能ですが、その設定などを含めて、はまりどころがおおく、なかなかプロダクトに組み込むことが難しいかと思います。
Labellioで作成したcaffeモデルを利用して、画像認識を行うためのツールも公開していますの で、ぜひこのツールを利用して、ぜひ自分のプロダクトで画像認識機能をご利用ください
また詳細な情報をブログで公開しておりますので、是非ご活用ください。
自分のプロダクトに画像認識機能を追加する方法も公開しています。こちらもぜひご活用ください。
作成した画像認識モデルの扱い
「Labellio」を利用して作成した画像認識モデルは商用・非商用にかかわらず、利用制限はありません。ご自由にお使いください。ただし、何かしら商用利用をした場合は、メールでhello@alpacadb.comに下記フォーマットでご一報をおねがいします.
- サービス・プロダクト名:
- 利用用途の簡単な説明:
- ブログでの事例紹介の可否: 可・不可
- 組織・ご担当者名:
- 連絡可能なメールアドレス:
問い合わせ先
本件に関するメディアなどのお問い合わせはinfo@alpacadb.comでお受けいたします。